マンションリノベーションは、住まいを快適で魅力的な空間にするための手段です。
しかし、マンションのリノベーションには、なんでもできるというわけではありません。
専有部分と共用部分の違い、できることとできないことについて理解する必要があります。
このコラムでは、マンションリノベーションにおける専有部分と共用部分の違いや、具体的な事例を通じてできることとできないことについて解説します。
さらに、リノベーションの段取り手順についてもご紹介します。
マンションをより良い住環境にするための知識を身につけ、理想の暮らしを実現するための一歩を踏み出しましょう!
マンションリノベーションを考える際には、まず専有部分と共用部分の違いを理解することが重要です。
【専有部分】
住民が所有している住戸内の空間を指します。
専有部分のリノベーションに関しては、比較的自由度が高く、自分の好みやニーズに合わせて改装することができます。
例えば、間取り変更や内装のリフォーム、キッチンやバスルームの入れ替えなどが一般的です。
ただし、建物の構造や法規制によっては一部制約がある場合もあります。
ベランダや、玄関ドアは専有部分と思われがちですが、実は共有部分であることが多く、リノベーションが出来ないことがほとんどです。
玄関ドアの色が気に入らないから交換したくとも、住戸内の内側の塗装はOKでも外側は自由にすることはできません。
【共有部分】
住戸のオーナー全員が共同で利用する廊下やエントランス、エレベーターなどの施設や設備を指します。
共用部分のリノベーションは、管理組合や所有者全体の合意を得たうえで、大規模修繕の時に実施されることが多いです。
勝手に個人ができる箇所ではありません。
前述した通り、玄関ドアやベランダも同様です。
マンションリノベーションには、「できること」と「できないこと」があります。
わかりやすく具体例を挙げてみます。
【できること】
・間取りの変更
・壁紙や天井の貼替え、室内ドアの交換
・システムキッチンやバスルームの改修・入れ替え
・コンセントの増設
・床や壁の素材の変更(フローリングに変更、床暖房の増設)
・照明や配線の改善
・収納スペースの増設
・内窓をつける
・断熱性の改善(壁や天井の内側に断熱材を充填する)
【できないこと】
・構造的な変更や柱・壁の撤去(耐震性をあげるなど)
・マンション外装の変更
・共用部分の改装(エントランス、廊下、エレベーターなど)
・玄関ドアの交換
・マンションの外部への増築や拡張
・ベランダやテラスのリニューアル
・他の住戸への侵害や騒音・振動の問題となる変更
・法的な制約や規制に違反する改装
マンションリノベーションでは、建物全体の構造や共用部分の制約により、一部の改装が制限されることがあります。
前述している通り、ベランダやテラスは共用部になることが多いです。
ウッドカーペットや人工芝を使っておしゃれな空間を楽しんでいる方も多いと思うのですが、マンションの大規模修繕の際は全て取り外すよう指示がある場合があります。
あくまでもベランダやテラスは共用部なので、そういったリスクがあることも含めてDIYは楽しむ必要があります。
また、周囲の住戸への影響や法的な制約にも留意する必要があります。
リノベーションを計画する際には、建物管理会社や専門家との相談を通じて、制約や制限事項を把握し、適切なプランニングを行うことが大切です。
マンションリノベーションを行う際には、段取り手順をしっかり行いましょう。
一例をご紹介します。
目的の明確化
リノベーションの目的や希望する改修内容を具体的に決めましょう。
予算の設定
リノベーションにかける予算を決め、優先順位を考慮して費用の範囲を設定します。
専門家への相談
リノベーション会社などの専門家に相談し、プランやアイデアを共有しましょう。
許可や申請手続き
マンションリノベーションは管理組合や地方自治体の承認や許可が必要です。
関連する手続きを適切に行いましょう。
見積もりの取得
複数の業者から見積もりを取得し、予算内での工事内容や費用を比較検討します。
施工計画の作成
工期や工程を考慮して施工計画を作成してもらい、工事のスケジュールを決めます。
施工と監理
業者と契約を行い、リノベーション工事の実施。
工事中は進捗状況を定期的に確認し、品質や安全面を監理します。
完了検査と引き渡し
工事が完了したら、施工した内容に問題がないかを検査し、確認します。
アフターサポートとメンテナンス
リノベーションが完了した後も、万が一問題が発生した場合や定期的なアフターメンテナンスをうけましょう。
マンションのリノベーションで一番大切なのは管理組合への報告と、管理規約の確認です。
各マンションによって管理規約は違いますのでしっかりと理解をしましょう。
マンションリノベーションでは、専有部分と共用部分の違いを理解し、それぞれの制約や可能性を考慮する必要があります。
また、リノベーションでできる事とできない事を把握し、目的に応じたプランニングを行うことが重要です。
段取り手順を踏んで計画的にスムーズなリノベーションを実現し、理想のお部屋を作り上げましょう!