家の中でも特に使用頻度の高いキッチン、バスルーム、トイレなどの水回り。日々の生活に欠かせないこれらの空間は、使い勝手や清潔感を保つためにも、時にはリフォームが必要になります。しかし、「水回りリフォームを考えたいけれど、どれくらいの費用がかかるのか?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。本コラムでは、水回りリフォームの相場と費用を抑えるためのポイントをご紹介いたします。賢いリフォーム計画の立て方を探っていきましょう。
水回りのリフォームにおいて、具体的な年数を目安とする場合、設備や材質、使用頻度にもよりますが、一般的には10年から15年が目安とされています。キッチンやバスルーム、トイレなどの水回り設備は日常的に使用するため、経年劣化が避けられません。特に水の使用による劣化や、湿度の影響で材質が変化しやすいため、この期間を目処に点検やメンテナンス、必要に応じてリフォームを検討することが推奨されます。
●10年を超えるとどうなる?
10年を超えると、設備の性能が低下したり、デザインが古くなってしまったりすることもあります。また、最新の設備には省エネや節水といった機能が備わっていることが多く、リフォームを通じて快適性だけでなく、環境面や経済面でのメリットを享受することが可能です。ただし、これはあくまで一般的な目安であり、使用状況や保守の良し悪しによっては、もっと早くリフォームが必要になることも、もっと長持ちすることもあります。
●水回りのリフォームタイミング
水回りのリフォームを考えるタイミングは、いくつかのサインによって判断されます。明確な指標は、使用している設備の老朽化です。『水漏れや詰まりが頻繁に発生する』『タイルの目地が黒ずんできた』『設備の動作が不安定になった』といった問題が見られる場合は、リフォームを検討するべき時期かもしれません。
【箇所ごとの水回りリフォームタイミング】
キッチン
・蛇口から水が漏れる
・排水口が詰まったり臭ったりする
・しつこい油汚れが取れない
・換気扇やコンロに不具合がある
お風呂
・浴槽やタイルがひび割れている
・カビや汚れが取れない
洗面所
・洗面ボウルがひび割れている
・水栓が劣化している
・床が傷んでいる
トイレ
・便器がひび割れている
・黄ばみや悪臭が取れない
・新しい機能をつけたい
●ライフスタイルの変化
ライフスタイルの変化もリフォームを考える大きな理由です。例えば、家族構成の変化によって浴室やキッチンの使い勝手が悪くなったり、高齢者のためのバリアフリー化が必要になったりするケースです。
水回りリフォームの費用は大きく分けて「本体費用」「工事費用」「諸費用」の3つで構成されています。また、費用相場は工事内容や規模、リフォーム前の状態などにより変動します。そのほか、設備のグレードによっても大きく変わります。
【キッチン】箇所ごとの水回りリフォームの費用相場
シンプル・・・50万円~80万円
スタンダード・・・70万円~130万円
ハイグレード・・・100万円~400万円
●キッチンリフォームの内訳
システムキッチンの交換・・・50万円~100万円
壁付けから対面式のキッチンへの交換・・・55万円~200万円
キッチン交換+台所の配置変更・・・100万円~200万円
【お風呂】リフォームの費用相場
シンプル・・・30万円~50万円
スタンダード・・・60万円~100万円
ハイグレード・・・100万円~250万円
●お風呂リフォームの内訳
ユニットバスの交換・・・60万円~120万円
在来工法からユニットバスへの交換・・・65万円~150万円
浴室の交換+位置の移動・・・150万円~250万円
壁面や床面の張り替え・・・10万円前後
【洗面台】リフォームの費用相場
シンプル・・・7万円~12万円
スタンダード・・・12万円~18万円
ハイグレード・・・20万円~40万円
●洗面台リフォームの内訳
洗面台の交換・・・10万円~30万円
洗面ボウル交換・・・3万円~5万円
キャビネット類の設置・・・2万円~8万円
洗面所の床・壁紙の張り替え・・・3万円~5万円
蛍光灯からLED照明に変更・・・1万円~2万円
【トイレ】リフォームの費用相場
シンプル・・・10万円~20万円
スタンダード・・・20万円~30万円
ハイグレード・・・25万円~70万円
●トイレリフォームの内訳
洋式トイレの交換・・・15万円~50万円
和式トイレから洋式トイレへのリフォーム・・・15万円~60万円
トイレの交換+位置の変更・・・20万円~60万円
壁紙の張り替え・・・3万円~6万円
ウォシュレットの設置や交換・・・4万円~17万円
水回りのリフォームでは設備を入れ替えることに加え、下地、壁紙、床材といった内装工事も必要になりどうしても費用がかさんでしまいます。そこでリフォームの費用を安く抑えるために、知っておきたいポイントを詳しくご紹介いたします。
ポイント1:製品のメーカーやグレードにこだわらない
施工会社によって、普段から取引している得意なメーカーがあるため、まずはどこのメーカーが安く仕入れられるのかを確認しましょう。また、グレードアップした製品のほうが多機能で便利に思えますが、必要な機能だけで選べば選択肢も増えるので、お得な価格で購入できる可能性があります。
ポイント2:移動や間取り変更を行わない
水回りが一箇所にまとまっていると大変便利ですが、場所移動や間取り変更は大がかりな工事になり費用もかさみます。よほどの事情がない限りは、移動や間取り変更をしないようにしましょう。
ポイント3:複数の水回りリフォームを同時に行う
水回りのリフォームは、まとめてしたほうが職人さんの人件費や養生費などの経費を抑えられ割安になります。また、水を止める必要があるので、まとめたほうが生活に支障が少なくて済むメリットもあります。
ポイント4:減税・補助金制度を活用する
条件を満たせば介護保険や国や地方自治体が運営する助成金・補助金制度を活用して水回りリフォームにかかる費用負担を軽減することが可能です。補助金制度に精通している業者を探すのもいいでしょう。
リフォーム費用の構成は、『設備費用が6割』『撤去や工事などの施工費用が3割』『その他雑費が1割』が一般的といわれています。プロにおまかせしなくてもできる作業(例えば家具の移動など)を自分たちで行うことで節約することも可能です。
水回りリフォームは、ほかのリフォームに比べて、選ぶ商品によって費用が大きく異なります。無理のない予算の中で、より快適な水回りを手に入れられるよう、椎名創建がお手伝いいたします。お問い合わせお待ちしております。