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コラムColumn

「立体駐車場のメンテナンスは欠かせない!車両安全と寿命延長につながる重要性とは?」

立体駐車場は、自動車を効率的に収納するために複数の階層を持つ駐車施設です。マンションやビルなどの多くの建物に採用されています。

機械式駐車装置を採用し、少ないスペースで多くの車両を駐車できる利点がありますが、その一方で、塗装表面には多くの負荷がかかります。

頻繁な車の出入りによって塗装が劣化し、そこからさび・腐食が発生することがあります。

このような状況を長く放っておくと、機械の寿命を縮めてしまうだけでなく、重大な事故につながりかねません。

そのため、立体駐車場のメンテナンスと再塗装はとても重要になります。

今回は、立体駐車場のメンテナンスと再塗装の重要性や注意点について詳しく解説します。

目次

立体駐車場の塗装メンテナンスが必要な理由とは?

立体駐車場に設置されている機械式駐車場の多くは、塗装を必要とする仕様で設置されています。


塗装(塗料)には寿命があり、年数が経つにつれて劣化していきます。


また、機械式駐車場の特有の要因により、塗装表面に摩擦・砂・アスファルト等の巻き込み傷が生じたり、隣接する樹木の樹液や自然風による枯葉や小枝が飛来したり、自動車のクーラント液・オイル漏れなどの影響で塗膜が劣化し、さびの発生につながっていきます。


 


塗装の劣化は、車の出入りによる各種要因や自然要因によって始まります。


その後、上塗り塗装の劣化、塗膜表面の劣化(チョーキング)が発生し、中塗り塗装がむき出しになります。


ここまでくると、錆の発生スピードが加速し、さび止め層まで達してしまうことがあります。さびが進行すると、大切なパレットに穴があく事態にまで発展してしまうことがあります。


 


メンテナンス、および再塗装は、以下の工程で施工を行うことが一般的です。


 


① 評価および診断


まずは、現状の評価を行い、再塗装が必要な箇所を特定します。


塗装表面の劣化度合いやさびの発生具合によって、塗料の種類や塗装の厚みを決定する必要があります。


 


② 洗浄、及びケレン


塗装前には、塗膜表面を洗浄し、古い塗料を除去するためにケレン作業を行います。


この作業により、再塗装の密着性が向上し、塗装の寿命を延ばすことができます。


 


③下塗り、及びさび止め


塗装の基盤となる下塗り層を施し、さびの進行を止めるためのさび止め塗料を塗布します。この層は、塗料の密着性や耐久性を向上させるために重要な役割を果たします。


 


④中塗り


下塗り層の上に、中塗り層を施します。


この層は、塗装表面の平滑性を向上させ、仕上がりを美しくするために重要です。


 


⑤上塗り


最後に、上塗り層を施します。


この層は、耐久性や色調を決定するために重要です。


 


以上の手順を踏んで、立体駐車場の再塗装を行うことで、機械の寿命を延ばし、資産価値を維持することができます。


重要なポイントは、定期的なメンテナンスと早めの対応です。


適切なタイミングで再塗装を行うことが大切です。


立地条件でも劣化要因が変わってくる?!

建物の立地条件は、建物の外観や耐久性に大きな影響を与えます。


建物の立地条件によって起こる劣化要因の例をご紹介します。


 


立地条件:塩害地域・丘陵地域・その他の環境地域では、塗膜に及ぼす影響が異なります。塩害地域では、海水中に含まれる塩分が建物の外壁に付着し、塗膜の劣化を引き起こすことがあります。


丘陵地域では、風通しのよい環境が多いため、風による塗膜の損傷が起こりやすいことがあります。


 


近隣条件:河川または水路が近くにある場合、ピット内部等の湿気による塗膜の劣化が起こりやすいことがあります。


 


駐車場の位置:建物の北側・東西側・南側によって、日照条件による塗膜の劣化が異なります。


南側に駐車場がある場合は、建物の壁面が日差しを受け、塗膜の劣化が進むことがあります。


 


駐車場の場所:駐車場の場所によって、太陽からの紫外線や照り付けによる熱、雨や風、また酸性雨や潮風からのエンジンの熱などが塗膜に及ぼす影響が異なります。


 


日照条件:建物から離れていて日当たりがよい場合と、建物によって日当たりが遮られている場合とで、塗膜の劣化の度合いが異なります。


 


風条件:風が強い場所では塗膜が損傷しやすいことがあります。


また、海岸近くなど潮風が強い地域では、塩害によるさびの発生が起こりやすいことがあります。


長く安心して使える!日常的にできる立体駐車場のメンテナンス方法

駐車場のメンテナンスは重要で、長期間使用するためには適切なケアが必要です。さらに、駐車場の安全性を高めることもできます。ただし、安全に行うためには、専門家の助けを借りることをお勧めします。また、立体駐車場の機械が完全に停止している状態で、安全確認をし、自己責任のもとで行うようにしてください。


 


メンテナンスにあたっては、以下の項目を確認することをお勧めします。


 


1.ご使用状況


入出庫の量が多い場合や、急発進・急停車等の運転に起因し、塗膜の損傷が発生し、塗膜の耐用年数が短くなります。


 


2.さびの状態


駐車場のパレットの表面にさびが発生している場合は、ひとつ一つが大きくなってきたときや、広範囲に点在するようなら、早期塗装工事の実施をお勧めいたします。


万が一、駐車パレットの交換となった場合の費用は高額となる場合があります。


 


3.塗膜の状態


塗膜の表層劣化(チョーキング)・浮きや、割れ・はがれ等の劣化状態が確認されるときは、的確な下地調整(ケレン工事・清掃工事・水洗工事・下地面の調整工事等)が必要です。


早めの修復工事をおすすめします。


さび(もしくは腐食)が発生し劣化が広がるおそれがあるためです。


 


4.駐車パレット上面の状態


駐車パレット上面の清掃状態が良いと早期発見・錆処理等の対応ができ、石ころ等による塗膜の損傷を事前に予防・対策ができます。


 


5.駐車場の石ころ


駐車場の地面には石ころが散乱していることがあります。


これらがタイヤに踏まれることで、駐車場の一点に力が加わり塗膜の損傷が起こることがあります。


 


6.安全チェーンの傷


安全チェーンなどが車体にぶつかったり、絡まったりすることで、塗膜が損傷し錆が発生することがあります。


 


7.置き忘れ物


駐車場にタイヤチェーンや金属製品、木製品などの置き忘れ物があると、これらが踏みつけられて塗膜を損傷し、サビが発生することがあります。


 


長く綺麗な状態で保つためには、これらの要因に気を付けて、定期的なメンテナンスを行うことをおススメいたします。


まとめ

いかがでしょうか。


立体駐車場のメンテナンス、再塗装の重要性や日常にもできるチェック方法なども合わせてご紹介いたしました。


立体駐車場のメンテナンスや再塗装は、放置すると小さな傷やさびが大きな問題に発展し、駐車パレットの交換や高額な修理費用が発生することもあります。定期的なメンテナンスや再塗装を行うことで、コストを抑えながら安心・安全な駐車場を維持することができます。ご不明な点や相談がある場合は、お気軽に当社にご連絡ください。